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無保険車傷害保険

〜相手に十分な賠償能力がないときの自動車保険〜

無保険車傷害保険とは、自動車事故にあったときに相手側から、十分な賠償金(保険金)を受け取れなかったときに、それを補うための自動車保険です。

十分な賠償金が受け取れないケースとしては、

1)相手側が加入している自動車保険が自賠責保険のみで、対人賠償保険に未加入のとき

2)当て逃げ、ひき逃げなどで、賠償金を支払うべき加害者が誰だかわからないとき

3)相手側の対人賠償保険の保険金額が、賠償額に達していないとき

4)その他、契約条件に違反した事柄があり、自動車保険会社から保険金が支払われないとき

などがあり、このようなケースにあてはまる自動車のことを、”無保険車”と呼んでいます。

無保険車との事故では、自賠責のみの賠償金であったり、最悪の場合は当て逃げ、ひき逃げで、全く賠償金が見込めないこともあります。このようなケースに備えて、賠償金の不足分が支払われる自動車保険が、無保険車傷害保険です。

現在では、自動車事故で死亡したときの賠償金は、1億円以上の場合も多く、一般ドライバーの対人賠償保険の加入率も、70%前後にとどまっています。

このような状況を考えると、無保険車傷害保険は十分検討しておく必要がある、自動車保険といえます。

無保険車傷害保険の補償内容は、相手側の自賠責保険や対人賠償保険から、支払われた保険金では賠償金(損害額)に足りない場合に、その不足分のみが支払われます。

また、ひき逃げなどで相手が特定できないときに、政府保険事業制度から支払われる場合も、同様に不足分のみの支払いになります。

つまり、死亡したときの賠償金が1億2,000万円のときに、

・相手側が、自賠責のみの加入であれば、
   1億2,000万円−3,000万円=9,000万円

・相手側が自賠責+8,000万円の対人賠償保険の加入であれば、
   1億2,000万円−(3,000万円+8,000万円)=1,000万円

の保険金の支払いとなります。

ただし、無保険車傷害保険の契約限度額は、本人が加入している対人賠償保険の保険金額と、同額なのが一般的です。

なお、無保険車傷害保険にも、加入者本人のみが保険の対象になるもの、加入者とその家族が保険の対象になるもの、その他、一定の条件にあてはまる場合だけ保険の対象になるものなど、いくつか違いがある自動車保険になっています。

加入するときは、その内容をよく確かめておくことを、おすすめします。
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